狼の華麗なる失敗・・・謀略編
まずはポチってからお読みくださいw
こんにちは。
2か月後に迫った福岡セミナー。。(って書くとと全然迫ってる感もありませんがw)
いつもレジュメ造りがギリギリの完成になってるので今回はそこを反省すべく今くらいから準備をしているワタクシなのですが、セミナー申し込み時に「ワタクシに聞きたいこと」としていろいろ書いて貰ってご応募いただいてます。
と言ってもそれも時間の関係もありセミナーで全部しゃべるわけにもいかないのでいつものようにセミナーでしゃべらないネタをブログでお答えさせていただきます。
と言うことで今日の「聞きたいこと」はこれです。
「オオカミさんの華麗な失敗談を教えてくださいw(九州、30代男性)」
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さすがワタクシのセミナーを受講しようって方です。。
不動産の成功はこの他人の華麗なる失敗の積み重ねってことをよーく熟知されてますねー。。(30代の若さででここに着目出来てる時点で将来は安泰でしょうw)
そんな今のワタクシ、、
こうやって毎日ブログを書いて不動産とはなんぞやとエラそうに説教垂れてますが、、
不動産業界に初めて足を踏み入れた頃なんて戦力にもならず先輩の足を引っ張り、灰皿でぶん殴られ、客には愛想尽かされる毎日でございました。。(物確電話すらまともに出来ず、「オマエ、もう物確電話掛けなくてもいいから物件写真撮ってこい」ってクルマのキーを放り投げられてましたっけw)
そんな毎日の中、同じ失敗は二度とするもんか、と心に言い聞かせ、いろいろな経験を積んで数年で部下が出来るくらいまで成長し、今がある、、、、とそんな上手くいくくらいなら今頃ワタクシ、森ビル全部買えるくらいになってますよ。。。
えぇ、、
そんな何年か経験を積んだくらいじゃこの不動産業界ではまだまだ井の中の蛙でしかないんです。。。。
ワタクシの不動産人生での最大の失敗は実はこれなんですが、
この業界に入って脂が乗ってきた入社5年目くらいにとんでもない失敗をやらかすことになるんです。。。
業界経歴5年と言うと、仕事は一通り出来るようになり仕事を処理するスピード感もめちゃめちゃ高くなります。
また、お客さんのニーズにも的確に応えることが出来るようになり、ワタクシもこの頃はなにをやってもうまくいくのですっかり天狗になってしまい当時の部下にも「なーに、、俺がやってきたことをマネしてればなんとかなるよ」なんて安酒飲んで部下にクダまいてました。。
今思うとそんな自信が過信になってただけなのですが、当時のワタクシ、実需の売買から業用物件(店舗ビルとか地上げ用地など)の売買に手を染め始めた時期でもあります。
戸建てや区分マンションなどの実需物件の売買では買主も宅建業者ではない素人さんが多いのでそのお客さんのニーズを的確に捉えて丁寧に説明・案内し、銀行の融資の処理を進めつつすべての準備をつつがなく行い引き渡し決済に持って行けばお客さんも喜び「こんなきちんと出来る仲介なら次も一緒にやりましょう」とまた次の取引に結び付きホント、毎日が給料日(当時は月に15本くらいの契約を普通にやってましたからw)って勢いだったのですが、業用物件の売買となるとこれに「互いの利害関係」が発生し、これは取引の中でお互いの疑心暗鬼を生み、すべての売買交渉に今まで経験したことがない真っ黒い人間模様が加わりました。。
この「疑心暗鬼な人間模様」。。。
当時まだ30代だったワタクシなんざ取引相手から見たらまだまだガキンチョレベルでよく喫茶店とかでの打ち合わせで「オマエなー、、こういう時はこうやって言わないと相手に誤解されちゃうし、あとで不利になっちゃうぞ」と他社のおっちゃんに注意ばっかりされてました。
実需だけやってた頃は誠心誠意尽くせば相手もわかってくれたのでこんなことを考える必要も無かったのですが、業者間売買はお互いが利益を少しでも増やそうと画策するので毎回疑心暗鬼な取引になりがちで一旦こうしようと決まったことでも「社内会議の結果、方針が変わったので契約条件をこんな風にしてください」と契約前日とかでも平気で言われ「あー!!?オマエそういうとこは先にcなんと押さえておけよ!!」と相手先に怒られ契約がぶっ飛んだことなんて数えきれないくらいやらかしました。
そんな中でとある大阪の倉庫用地を巡り、事件は起こります。
買主はちょっと不良系な業者さんでとにかく押しが強く「俺が買うって言ってんだからさっさと話進めろよ」といつも高圧的な人だったのですが、売主は少しでも高く買って貰おうとする人で「今の買値より高い客が来たら違約払ってでもそっちに売っちゃうよ」ってタイプ。。
こういうケースは買うって言ってる人が満額買い付けを入れて売り主が「一番高いこいつに売ろう」となれば万事めでたしめでたしなのですが、、、
買主・・・どうせこんな僻地の倉庫物件なんか俺ら以外に誰も買わねーからどこまで安く買えるか探ってこい
売主・・・とにかくこっちが納得する金額じゃないと売らねーよ
とお互い、いくらなら売り買いしてくれるかさっぱりわからない状態で売買交渉が進んでました。
と言ってもお互いの腹の探り合いばっかりだったので一度売主、買主とで直接会って売買金額をビシッと決めようとなり都内某所のホテルでおち合い最終交渉となったのですが、ここでもお互いが腹の探り合いみたいな雰囲気になってしまいそれに痺れた売り主が「なら欲しい金額を紙に書いて持って来い」とほぼケンカ腰になり話は決裂しちゃいました。
その後、買主から「お前がちゃんとグリップ出来てねーからこうなるんだよ(とにかくさっさと売値探ってこい)」と罵られワタクシ、売り主買い主の間に挟まれ身動き出来ない状態になりめんどくせーのでこの商談から降りようとしたら「話を持ってきたのはお前なんだから最後まで責任持て」とさらに詰められ、押すも引くも出来なくなったワタクシ、、何度も売主のところに出向き、最終的に「この金額なら売り渡し出してもいい」って金額を探ることに成功しました。(大〇建託の営業バリに門前払いされても何度も出向くという原始的な方法でしたが30代のワタクシがやるとそれはとても前向きに見えるみたいで飛び込み営業って「若さとバカさ」があれば怖いものなしだと思いましたよw)
その金額は満額売値の15%引きってレベルで買主の希望額には及ばないのですが、この買主さんはそもそも転売目的で多少利益を削ればなんとかなるということでこの金額で買い付け入れて正式に売り主からOKが出て2週間後に契約しましょうってことで話は落ち着きました。
業者間の売買なので売契も重説もホント適当で良かったのですが、逆に業者間売買は契約不履行なったときが怖いのでその部分だけは別途で覚書なんか交わしておくのですが(個人間売買であれば違約の設定があったところで無いものは払えんって論調でぶっちぎることは可能ですが、業者間売買では違約が発生するとホントに金員を支払うことが多いんです)今回もその取り決めは具体的にいつまでに支払うとかまできっちり決めておきます。
そんな契約の準備も終わり明後日契約って時に買主から思わぬ連絡が入ります。
「あ、あの物件、要らなくなったからw」
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「ま、要らないと言われても契約は明後日なので契約だけはやるんですよね?」とワタクシ聞き返したんですが、
「は?オマエ、バカかよ、要するに転売先が他の物件買っちゃったからこの物件要らなくなったんだよ」
と逆ギレされちゃいましたwww
「ってことで売り主に断っといてね」
とここで売買契約の梯子をバッサリ外されてしまいました。。
いつも言ってることですが、売主が売ってもいいよって言って話がまとまった後にやっぱり買わないって言われると大抵の売主は怒ります。(ってかオマエラが欲しいって言うから売る気になった話なのにふざけんじゃねーよって論調になります)
しかも今回は売主のご機嫌を取っていろいろ動いて貰ってますから単に「要らなくなったから」って理由で話を断るのは正直、鬼ですw
当然、話を盛りに盛って断るのにふさわしい正当な理由(ま、理由が理由だけになにをもって正当な理由っていうんだかわかりませんがw)を考えて売り主さんに伝え、最終的に売り主さんに納得してもらわないとこの話は終わりません。。(契約前とは言え、ほぼ「契約履行の着手状態」になってるのが業者間取引なのでここでの急ブレーキは超危険な行為なんですw)
そんな無茶な断り理由を必死になって考えていたのですが、そんなことはともかく契約を明後日に控えてるのでこの時間進行だけはまずい止めないといけません。。
と言うことでワタクシまずは電話で「明後日の契約が厳しくなってきた」と売り主側に一報を入れました。
ただ買主が欲しいと言って始まった取引なだけに買主側からこう言われると業者間取引に慣れてる人だと「あ、契約飛んだんだろ!!」って判断されちゃいます。
今回も当然そう思われてしまい、売り主から「そう言うことは電話じゃなくきちんとこっちに来て説明しろ」と迫られてしまいました。
ただあれです。
キチンと相手先に出向いて説明しろとなると、
まだほとんど決まってない「無茶な断り理由」をきちんと台本作って淀みなく説明出来ないといけません。(えぇ、、ワタクシ、こういう場面では進行台本を作成して頭に叩き込んで臨む習慣がこの時すでに身に付いてましたw)
売主は少しでも優位に立ちたいって思うのでこういう局面になると容赦なくワタクシに対して詰めてきます。
「とにかく今からすぐにこっちに来いよ。何分で来れる?」
要するにそんな大事なことなんだから今やってる用事も何もかも全部ほっぽり出してこっちの話を優先しろってことなのですが、これやられると大抵のヤツは逃げ出したくなるはずです。
しかも売主はさらにこうプレッシャーを掛けてきます。
「今、オーナーに話したら直接オマエから話を聞きたいとこっちに向かってるからオーナーより遅刻すんなよ」
こうなるととにかく今すぐにでもタクシー拾って売主の元に飛んでいかないといけなくなるのですが、
ワタクシ、、まだうまい言い訳も考え付かないし、そもそもどんな言い訳を考えても相手が納得するとも思えません。。
仕方ないので買主に再度連絡して「一緒に売り主のところに行って説明して貰えませんか?」と懇願しました。。
ま、あれです。
「は?オマエ仲介なんだからそんなのオマエがやれば済む話だろ」
「要らないって言ってんだから要らないって断っとけよ」
「契約したわけじゃないんだから適当にそう言っとけよ」
と当たり前のように三連発の指示が出て電話を叩き切られてしまいましたよ。。。。(ま、ワタクシだってこんな話になったらきっと同じこと言うでしょうけどww)
さて、、、
これはホントに困りました。。。。
さらに追い打ちを掛けるようにワタクシの携帯には売主から「あと何分で事務所に着くんだよ」とひっきりなしに着信が入り、さらにさらに「オーナーもあと5分くらいで着くって言ってるからそれより絶対早く来いよ」とプレッシャーをかけ続けてきます。。
しかもしかも、、、です。。
前にもブログで書いた話なので覚えてる人もいるかと思いますが、、このオーナー、、
一般人の言い訳なんてハナクソとしか思ってくれないような職種の方なんです。。。(あ、ラスティーくん、、この時のブログネタ探されちゃうとこのオーナーの職種がバレちゃうのでコメント欄に貼りつけなくてもいいからねw)
この時、ワタクシが失敗したことは「自分のコントロール下で出来ない仕事を手数料欲しさのあまりに引き受けた」ってことになるのですが、
よほどの恐怖だったのか、今思い出そうとしてもあの時、オーナーと対峙してワタクシがなにを言ったかなんてまったく記憶がありませんw。。。(ホント、きれいさっぱり記憶から抜け落ちてますw)
こんな失敗を経て、今に至るワタクシですが当時、「自分でコントロール出来ない売主、買主の仕事を引き受けるのはやめよう」と心に誓い、どんな大きい金額であっても断るようにしていたのですが、、、
今ではすっかり悪知恵とクソ度胸もついてしまい「なーに、、コントロールできないと感じたら先制パンチを浴びせて一度懐柔してコントロール出来るようにしてから仕事を引き受けりゃいいじゃんw」って感じになってしまってるので「近い将来、また同じ失敗を繰り返すんじゃねーの?ww」とエスパー君から予言されているのが現状でございます。。。。(エスパー君の予言はホントよく当たるので怖いですw)
と言うことで、、なんかダラダラと長くなってしまったので、今日の「狼、華麗な失敗シリーズ」はまた思い出したら書きます。。。
華麗な失敗話ならいくらでも書けそうな気がするんじゃんw