詰めの甘い話。。。
こんにちは。
FBの機能に「過去の思い出」というものがあります。
ワタクシもフェイズブックを始めて早6年なので過去の今日に何やってたか?なんてのが流れて来て「そういや、昔こんなことがあったっけなー」と少々ノスタルジー気分にもなったりするのですが今日の「過去の思い出」に思い出したくもない話があったので今日はその話をネタにさせていただきます。。
ネタ元は2012年7月12日に書いた「第二ボタンのオトコ」ですが、その日、同時に挙げたネタでこんなのがありました。
熱いコーラ事件
ふとんが吹っ飛んだ事件
水着事件
大停電事件
激闘!新聞屋事件
バス停事件
すべてワタクシが過去に賃貸管理業務をやってた時に起きた事件なのですが、ちょうど今日のような暑い時期に起きた「水着事件」についてすでに時効になったということで綴ってみます。
今から15~16年くらい前でしょうか、、
ワタクシが勤務していた都内某所はその日も今日みたいに体温に近い猛暑日。。
ただその日は5月、6月、7月と3か月間、家賃を滞納し、「7月末に3か月分まとめて払う」と約束した滞納者が気持ちよく7月末の振り込みの約束をブッチし、夜の仕事の奴なのでそいつが絶対部屋にいるであろう真昼間に襲撃して滞納者をとっ捕まえる作戦決行日でもありました。
当時の会社はここまで酷い滞納するやつは二度とそんな気を起こさせないために事務所に連行して携帯電話を取り上げ立て替えてくれそうなやつに「ごめん、1000円でもいいから貸してくんない?」と片っ端電話をさせるというほぼほぼ街金の取り立て状態で詰めまくってたのですが(そのクロージングは当然、あの恐怖の灰皿上司ですw)この滞納者も3か月滞納したうえにこっちからの連絡をブッチすることでノミネートされ「とりあえずこいつを事務所に連れてこい」と灰皿上司に命令されたワタクシともう一人の若手社員で拉致りに向かいました。(当時の不動産業界は今と違いまだまだヤ○ザみたいなやつが不動産業を営んでると言う社会の偏見もありこういう作戦はそれなりに効果があったんですw)
滞納野郎の部屋の前に着いたのは15時くらいだったでしょうか?
その日はホントに猛暑日でその滞納者の部屋の電気メーターの猛烈な勢いで回転してる丸板を見て在室確認。。
早速我々、当時教わってたマニュアル通り部屋のチャイムを鳴らし、出てくるまで延々チャイムを鳴らし続けると言う行為からスタートしました。
狼「○○さーん、、いるんでしょー?」ピンポンピンポン
こういう時って大抵、居留守を使われるのですがこの滞納者、
不思議と一発で返事がありドア越しに対応してくれました。
狼「あれ?○○さん、、7末に振り込むって言ってなかったっけ?」
ワタクシがそう言うとなにやらドア越しにゴニョゴニョ言い訳してるようですが何を言ってるかよくわかりません。(と言っても「○○の入金予定がズレてて・・」なんてのは聞こえるんですけどワタクシ言い訳を聞きに来たのが目的じゃございませんので聞こえませんw)
狼「まーいいや、、とりあえず○○さん、、ここ開けてよ」
我々の目的はこいつの言い訳を聞くことではなく拉致ることなので「とにかくドアを開けろ」と告げます
滞納君「今はちょっとあれなので、、明日じゃダメですか?」
・・・
・・・
何があれなのかわかりませんし、繰り返しになりますが我々の目的は「今日、こいつを拉致ること」。。(拉致ってしまえばあとは灰皿上司の責任だしw)
しかしそうは言ってもこうやって家まで押し掛けて来られれば渋々でも払う人もいます。
そこでワタクシ、二択を提案しました。
狼「じゃ、今ここで3か月分払うか、今このドア開けてウチの事務所に来て話をするかどっちか選んで」
当時いたワタクシの会社、、
短期の滞納ならまだ大目に見ても3か月クラスの長期滞納者になると容赦ないところがあり、最悪の場合「今すぐ荷物まとめて出ていけ」と言うモードまでありました。(もう時効だから書いちゃいますけど鍵穴にアロ○ア○ファ流し込むなんてしょっちゅうでしたよ)
また中途半端なまとめ方で会社に戻れば灰皿上司から「てめーは詰めが甘いんだよ」と罵られ「そいつが滞納分完済するまでオマエの給料から引くぞ」なんてことを平気で実行する人でしたのでこの督促作業、、それはそれは毎回緊張感一杯でございましたw(まさに相手を殺らなきゃこっちが殺られる、、みたいなw)
この滞納者もいきなり部屋まで押し掛けてこられて家賃を払うだけのお金があるわけでも無くしばしの押し問答の末、無抵抗のままドアを開けてくれたのですが、、、
あれ?
オマエ、そのカッコはなんですか?wwww
その滞納者、、
下は野暮ったいにしてもちゃんとジーンズなのですが上はサイズ違いの濃紺のランニングみたいなのを着てて
ワタクシにはそのランニングが、、

スクール水着(女子用)にしか見えないんです。。。。
(ネットをくまなく検索しましたがジーンズにスクール水着なんて画像は存在しないのでこれを代用しますw)
かと言って我々の目的はあくまでも「その場での家賃の回収」か「事務所への連行」ですからこの滞納者がスクール水着(女子用)を着ていようと我々には一切関係ありません。。
しかしあれです。。
冷静になって考えてみれば事務所に連れて来た滞納者がスクール水着(女子用)だと灰皿上司に説明するのに面倒なことが一つ増えます。。(ただでさえ人を拉致るという難しい業務をこなさないといけないってのにスクール水着についても上司に説明するのって面倒じゃないですか?w)
その時のワタクシ、
瞬間的にいろいろな選択肢を考えましたが、、、結局、、
スクール水着だろうとなんだろうと事務所に連れて行くのが正しい選択肢じゃないかと結論に達しつつ
「とりあえずそれじゃあれだから(なにがあれかわかりませんが)上着羽織ってください」
とそのスクール水着をランニング(あ、今じゃこれタンクトップって言うそうですねw)だと思うことにして事務所まで連行しました。。
で、事務所に着き、
灰皿上司と話をする際には単なるランニングにシャツを羽織ったおっさんにしか見えなかったので灰皿上司も特にこの件には触れずきっちり詰められてとりあえず「8月末に2か月分は必ず払う(すなわち4か月分を2回に分けて払って遅れを取り戻す)」という念書にサインさせて開放しました。
しかし、、この狼ブログ、、
「良かった良かった」なんて大団円で終わるようなブログではないということは皆さんもご存知ではないかと思います。。。
えぇ、、
この滞納者、、
8月末の「2か月分の家賃支払い日」を前に「窃盗」の罪で警察にパクられてしまいました。。。。(えぇ、、この人がなぜ夜に出勤したかと言うと「陽が高いうちには出来ない仕事」だからだそうですww)
当然、取れるはずの家賃も取れず、滞納額は4か月分に膨れ上がり、さらに部屋の解約もあり、それの原状回復の費用も貰えるのかさっぱりわかりません。。
ちなみに物件オーナーは「オマエラの詰めが甘い」と激おこでしたが、今のなって思えばあの訪問時に滞納者の出で立ちを見て犯罪臭がするのを見逃し、上司にその報告を怠ったワタクシの責任です。。。(言い訳がましいですが、あの時、「この滞納者、スクール水着着てるんです」と上司に申告したところで「だからなに?」って言われるのが関の山って気もしますけどw)
そんな滞納者の退去立ち合いに本人ではなく兄妹と名乗るお姉さんが来てましたが、部屋に入った瞬間の女子寮の掃き溜めみたいなスエた匂いを嗅いだ瞬間、、この滞納者がどんな窃盗事件でパクられたのかすぐにわかったのは言うまでもありません。。。(女子寮には行ったことないワタクシですがたぶんこんな匂いなんだろうなーってくらいはわかりますよ)
この事件も管理会社の社員として生きていくのが嫌になった理由の一つなんじゃんw