月曜雑感。。。
今日もちょっと毒の効いたお話になりますw
こんにちは。
不動産投資は投資金額が張れば張るほど金融機関の融資が必須になるのはご存知だと思います。
そのため世の不動産投資家さんは日々せっせと与信を高める努力をしつつ、金融機関から妙な突っ込みを入れられないように日々切磋琢磨してスキルを向上させいい物件が出たときに勇敢に買い付けを入れ出来るだけ多めの融資を付け、出来るだけ収益率の高い物件を購入しているというのも今さら言う話でもないでしょう。
その道は一日やそこらで得られるものでもなくまたその道は険しくまして不動産なんて高額商品を扱う不動産屋さんも人によっては知識やスキルが薄かったりするわけで善悪を見分けるのはまさに当事者である不動産投資家の眼力によるところが大きいです。
いつも言うことですが「投資は自己責任」。。
何千万、何億の投資をするわけだし場合によっては大事な大事な自己資金も突っ込む機会も多いですから取引一つにしても慎重に慎重を重ねて間違いが無いようにまた問題があれば一つ一つクリアさせて初めて満足のいく運用が出来る物件が増えるわけでございます。
と言っても融資する銀行の壁は分厚く、こちらが「本物件はこのくらいの稼働率でこのくらいの収益が見込まれ、かかる修繕費はこのくらいでいざと言う時にはこんなことも考えてます」といくらプレゼンしても「いやいやwwそんないいこと言ってもダメですよw銀行はこういうところもリスクで見るんですwと言うことでちょっと掛け目入れさせてもらいますよww」と満額融資どころかめちゃくちゃ掛け目を入れられ予算不足になることもしばしば、、。
そうなると投資家は出来るだけ融資条件のいい銀行を探すわけで大抵の投資家さんは融資額と金利と融資年数の3つの総合判断をするんじゃないかと思います。
さて、ここでどこのリスクを背負うかは個々の投資家次第になるわけですが自己資金のあまり多くない投資家さんが選ぶであろう選択肢はほぼ「融資金額」じゃないでしょうか?(融資が届かなきゃそもそも物件買えないしw)
そんな中、世の不動産投資家にとってありがたい銀行がありました。
それがスルガ銀行様。。
このスルガ銀行様の一番の特徴はとにかく融資の審査スピードが早いことと融資年数が長く取れること。。(「ってかお前ら審査なんてホントやってんの?」って思うほど早かったし融資年数も長く取ってくれましたw)
プレーヤーの増加に伴い、いい物件は瞬間蒸発してしまうのが世の常でしたからとにかくいい物件を見つけたら速攻で融資審査に出していち早く融資の確約が取れればその時点で勝ち組なんて世界。。
デメリットである金利4.5%も数年我慢すれば利下げ(4.5%→3.1%くらいは1~2年でやって貰えました)が出来る可能性もあるしなにより買ってしばらくして再販するとそれより高く売れてしまうこともしばしば。。(賃貸のキャッシュフローなんかより一撃で数千万のキャピタルゲインが狙えるのもスルガ様あってのことでしたw)
不動産屋さんも商売なので物件を売らないと始まりません。
そこで普段から「どこの金融機関がゆるいか」なんてのは日々リサーチしておりスルガ様を含めあっちこっちの銀行に融資打診をしてどこの銀行が審査も緩くて融資年数も長いなんてのは知っており、どうやれば多く融資額を多く詰めるかもネンゴロになってる融資担当の行員からヒアリングもやってます。
そこで不動産屋は各金融機関の審査の内部システムも知ることになります。
そこで知るのは銀行の担当さんだって月の融資のノルマがありその成績が悪いと上層部から激しく叱責を受けること、、。
不動産屋さんだって月のノルマがあるところがほとんどですからここで利害が一致します。
さらに言うと世の不動産投資家さんは今よりももっと物件を保有したい(早くメガ大家になって家族を安心させたい)と言う本能があり結局この融資の緩さと言うのは今登場した3者のwin-win-winの関係が成立するわけです。
ただ何度も言いますがこのスルガ様の金利は4.5%と高く、それ相当の利回りの物件を持ち込まなければ融資が出ても収益性が上がりません。
また不動産物件の情報と言うものは一番先に得た人(業者さん)に優先的にどう売り上げにするかの決定権があり(その能力があればの話ですがw)その情報元は当初出来るだけ両手の仲介を目論みます。
言うなれば「オマエの会社で買うっていうなら情報出すけど仲介でやるってなら情報は出さねーぞ」と情報統制をかけることが出来、サンタメブーム全盛の頃は「自社買い取り」って言わない業者になんか安く買える物件なんて流れちゃ来ませんでした。
不動産業者ってのは一旦買い取って転売するとなると「不適合責任(昔の瑕疵担保責任)」がエンドが個人であれば2年間の縛りがあります。
瞬間的に買い取って保有するだけですので物件の細かいところまでチェックしきれない買い取り業者は保険として「転売益」にそのリスクをオンします。(せっかく得た利益もこの不適合責任の2年経過するまでは確定出来ないしw)
さらに転売するのであれば遵法性として「大規模修繕を実施してないから融資は減額」なんてこともあるし、満室運用できる保証が無いと融資は伸ばせないと銀行から言い渡されるので苦肉の策として「数年間の家賃保証を負わされるケース」も多いです。(一定期間の空室を補填しないと融資しねーぞってやつ)
自社で買うって言わなきゃ物件情報は貰えない、大規模修繕+家賃保証しないとお金は貸さないと言われる。。
この二つをクリアしないと商売にならないサンタメ業者は「融資額をその分売買代金に上乗せして代わりに返済年数を伸ばして見た目のキャッシュフローをプラスにする」ということを考えます。(
えぇ、、返済年数を長くすることで年間の手残りを残すという戦法が有効になるわけですが、返済年数が長ければ10年経っても残債はあまり減らず、ましてスルガのように金利が4.5%なんて話では誰もために不動産投資やってるんだって話にもなってしまいます。(ワタクシ、よくセミナーでも「スルガが他人に物件買わせてその家賃収入を金利で取るという不動産投資やってるだけw」と揶揄してた時期がありましたっけw)
それでは買う意味も無いのでワタクシもブログで何年も口酸っぱく「この運用法でやるなら相当の覚悟持ってやってよね」とアナウンスし続け、おかげさまでうちの団員でこのスルガ様の融資を受けてる方で酷い目に遭う人と言うのは皆無でございました。(なんかあれば個別に対処する方法を伝授してたので正直救えなかった人なんていなかったと思います)
そんなアナウンス効果もあったのかここ数年は不動産投資のネガティブな話をしてくれる人も増え、ちょっとネットで調べて始めればそうそう失敗することも無いというレベルまで世の不動産投資家さんのレベルも向上、よく切れるナイフの使い方じゃないですがスルガ様というよく切れるナイフで手を切る人も少なくなってきたんじゃないかなと思っておりました。。
しかし、世の中にはそういう過程を全部すっ飛ばして自分の属性だけで不動産投資に参入しようとする方もいらっしゃいます。
それがあの新築区分投資でマイナス収支に陥ってる人でありサブリース絡みの不動産投資(かぼちゃ事件なんかが最たる例)で返済不能に陥ってしまった人達です。
この二つの投資はもう10年以上昔からネットでちょっと検索すればどれだけヤバいかくらい調べることは出来ますが自分で良く調べもせず不動産会社の甘い言葉や時には圧力に屈しまんまと嵌め込まれてしまっているのが現状。。
投資は自己責任とルールに照らし合わせれば騙されて掴まされようがこれは自己責任ですので返済が出来なければリセットボタンで帳消しではなくどんなに金額が大きくて「こんなの返済出来っこねーよw」と嘆くのではなく高属性を生かして自力返済するか、高属性でなければ寝る間も惜しんで仕事して返済するのが世の常です。(いいですか?人様からお金を借りるとはそういうことです)
そういうルールがあるのに不勉強な状態でズカズカと素人不動産投資業界に足を踏み入れ自分のミスを棚に上げ一番社会的に責めたら落ちそうな銀行のモラルを批判し3者win-win-winの蜜月状態の関係を破壊しかぼちゃ事件以降、世の不動産投資家の融資が止まってしまい欲しい物件があっても買いにくくなったという状態がかれこれ4年以上続いております。
今回のかぼちゃ事件に次ぐスルガの乱脈融資問題の提起ですが当然ながら目的は被害者の救済。。
目的物がそこしかないので融資した銀行を「社内で組織的」「不動産業者と共謀」果ては「銀行から直接通帳の改ざんを指示された」と責めてるようですがまずは今回のスルガ事件以外で誰も他の金融機関で行われていた同様の事案には声を上げていないってことを理解していただきたいと思います。
想像するにかぼちゃ事件で金融庁から睨まれて上層部の一掃が終わり早く禊をしたくて政治的和解に応じたスルガに無理難題吹っ掛けて二匹目のどじょうを狙っているんじゃないかと思いますが、早くいっぱしの不動産投資家になりたくてリスクを負って多額の借金をこさえて埋まる気配のない部屋を死ぬほど努力して埋めて無理やり運用して借金返済してる不動産投資家さんはこの世にたくさんおります。
彼ら孤軍奮闘している不動産投資家さんたちは皆「元はと言えば自分の勉強不足で招いた事態だしそもそも投資は自己責任」と思っている人が多く、また「今は辛いけど返済が進めばそのうち楽になる」と信じて日々格闘しております。
その努力すら放棄してリセットボタンを押すというのでなければ日本橋で横断幕掲げてデモやろうが全然構いませんが、その努力すらせずに「あいつが騙さなければ俺様はこんな被害を被ってない」なんて思って弁護士に駆け込んでるとしたらその考えは改めていただきたいです。
ワタクシは10年以上前からこんなネガティブなブログを書き殴ってきましたがその根底にあるのは「不動産投資なんてちゃんと勉強してやれば失敗なんかしねーよwww」ってこと。
ただそれだけ言うのは卑怯だと思って様々な事例をあげてその時々でどう対処するかまで細かく書いてきましたが昨今はワタクシのブログに感化される人も増えてポジティブ一色だった不動産投資業界にも「不動産投資はそんな甘いとこじゃねーぞ」と書いてくれる人も増えてきて一度でも不動産投資を始めてみようと思った人であればそんな記事をポータルサイトなどでも見かけたことがあるはずです。
そういう記事を読んで「そーか、こういう騙しのパターンもあるんだな」と勉強して戒めてくれる人も多いですが「俺様は天才だからそんなバカみたいな失敗はしねーよww(しかも俺様は本業も忙しいんだよww)」と一切取り合わず、失敗しても「失敗したのは〇〇がちゃんとしてなかったせい」と他責で逃げる人も多いです。
不動産投資はこの他責で解決しようとする人にはホント、向いていない投資ですしなによりいろんな人が関わってくれて初めて成立する投資(売主に始まり、物件出してくれる不動産屋、管理してくれる管理会社、客付けしてくれる賃貸仲介、修理してくれる業者さん、実際に住んでくれる入居者などが全部そろって初めて成立する投資なんです)なので独りよがりではうまくいくはずもありません。
でも何度も言いますが最低限のこと(「他人が持ってくる儲け話はすべてクソ」ってのと「人を見たら泥棒と思え」などw)さえ理解できてればそうそう失敗しないのが不動産投資ですのでそこはきっちりご理解いただけると幸いでございます。
ちょっと後半は興奮してフォントの大きさがバラバラになってしまいましたがワタクシの感情の起伏だと思っていただければと思います。。。。
世の不動産投資家が被害者になかなか賛同しないのってこういうとこじゃないかと思うんじゃんw