貴方、、買主さんですよね・・・?
大変ご無沙汰して申し訳ございませんでしたーw
こんにちは。
先週から無理やり休みと取らせていただいたおかげであれほど痛かった左手首も嘘のように痛みが取れました。(そんな留守中だってのに皆さんがポチってくれてたおかげで想像以上にメチャメチャ高順位で1週間乗り切れましたww)
ただ、あれです。。
せっかく一週間休むと宣言したので今日まできっちり休もうかと思い、今日も更新する気もなかったのですが、、、
こんな相談が飛んできたので書かないわけにはいかなくなりました。。(久しぶりに破壊力満点なご相談でございます。。。)
17/10/31 迷える子羊(カーカス大好き)
No title
先日、買い付けを入れていた物件の1番手をゲットしました。
元付けの業者さんから、
「俺、忙しいから売買契約書と重説 あんた作ってよ!!仲介手数料まけてやっから!」
と言われたので、
「作り方わかんないっすよww」とかえしたら、
「市役所行けばわかるから」と言われて、売買契約書と重要事項説明書のフォーマットを渡されました。
「よくわかんないから、現所有者が購入したときの重要事項説明書が欲しい」といったんですが、
「色々トラブルが有ると困るし、あんたの勉強にもなるし」と言われちゃいました。
本当に市役所に行けば良いんでしょうか?
・・・
・・・
えーっと、、
念のためお聞きしますけど、、カーカスさん、、(面倒なのでカーカスさんと呼ばせていただきますw)
貴方、、買主さんですよね・・・?
この話、売主さんが元付業者に「俺、今忙しいから売契と重説作っといてよ」って言われる場面はわかるのですが、、(ってかそんな依頼を売り主様にしてる時点であれですけどw)
買う側が売契、重説を作ってしまっては限りなく買主有利なモノが出来てしまうので売主さんからしたらタマンナイ話ではないかと思いますw(ワタクシが同じ立場であれば特約部分で限りなく買主有利な条項をガッツリ盛り込んでしまいますw)
想像するにこの話、
売り主さんはともかく、買主さんであるカーカスさんともこの元付さん、、相当仲が良いからこんな無茶苦茶なオファーをしてるんだと思います。
ま、あれです。。
こんなこと言っちゃアレですが、売契も契約書もフォーマットさえあれば昨日今日入社した不動産屋の新入社員でもある程度までなら作れますのでここはひとつ、ご自身で作ってみてはいかがでしょうか?(なーに、、買主さんが仲介印押すわけじゃないので責任は全部この元付業者さんが取りますから安心ですってwww)
と言うことで、実際にどうやるか簡単に書いておきます。
まず市役所に行きます。
取り敢えず1階の受付にフロアマップがあると思うのでそれを見てまず「都市計画課」に行ってください。
そこに行くと重説に記入する「用途地域、建ぺい、容積、計画道路、その他の制限」などを教えてくれます。(行く際には物件の住所とおぼろげながら住宅地図見てここだとわかるようにだけして行ってください)
聞き方は
「あのーすみません、、用途地域お願いします」と言えば係りの人も「あー、、こいつ、不動産屋で用途地域とか調べに来たんだな」とすぐ理解してくれますので機械的に教えてくれます。
但し、都市計画課の人は口頭で教えてくれますのでそれを自力でメモってください。(係りの人がメモを渡すなんてことはありません)
また場所によってはコンピューター化されているところもあるのでそういう時は住所を入力して場所を特定し、出てきた書類を片っ端印刷してください。
これがわかると重説の「都市計画法、建築基準法の法令に基づく制限の概要」についてはほぼ記入出来ちゃいます。
次に「道路課」に行きます。
道路課でのミッションは「道路の種別」と「道路幅員」と「道路台帳をGETする」という3つの作業があります。
道路課に行き、
「道路幅員とか調べたいんですけどー」と係の人に告げると、「はいはい、、場所はどこですか?」とおもむろに住宅地図を広げるのでそれを見て場所を特定すると道路台帳という分厚い資料を持ってきてくれます。
それを見ながら「道路法による道路なのか?」とか「公道か私道か」とか「道路幅員」などを教えてくれるのですが、道路の管理管轄が国なのか、県なのか、市なのか、私人なのかを忘れずに聞いてください。
市役所の管轄であればこの道路課で全部わかるのですがこれが国道だったり県道だったりすると所轄が違うので「ここじゃわからないので別の場所に行け」と言われます。(ちなみに国道は国交省の管轄事務所、県道は県庁とかに行かないとわからないことが多いです)
とは言え大抵の場合、市道であることが多いのでちゃんと幅員とか書いてあれば問題ありません。
あと稀に官民境界査定(道路と土地の境界関係)の実施の有無がわかる場合もあるので念のため「あ、官民査定って終わってますか?」って聞いて確認するとよりプロっぽく見えますw(ただ一般的に官民査定があろうとなかろうと実際にあまり困ることはありません)
これで道路幅員までわかりましたが、土地に接道してる距離だけは道路課でもわかりませんのでこれは現地に行ってざっくりでもいいので自力で測定してください。(売り主に言えば稀に測量図があったりするのでそれがあればそれを見て記入します)
次にインフラ関係の調査です。
これは市役所じゃわかりませんので水道局・ガス会社をまわることになります。(電力会社は「どこ電力か?」だけわかればいいのですが昨今は自由化された関係でそこも調べる必要があります)
ガス会社は都市ガスであればその地域での都市ガス会社に電話してFAXのやり取りで埋設口径とかまで教えてくれるし東京ガスであればほぼネットで取れます。但しネットで東ガス図面を貰う場合は登録しないといけないのでここは「こんなのくらいそっちでやってくれ」と元付け業者にお願いしてもいいでしょう)
ここで問題なのが「水道局」。。
水道の屋内引き込み系の配管図は個人情報の保護の観点で所有者の委任状が無いと開示してくれません。(ちなみに委任状が無いと取れないモノで他に「固定資産税系の評価証明・公課証明」があります)
と言うことで、これも「委任状が無いと取れないからオタクで取って」と元付に丸投げしてくださいw
次に「法務局」に行って謄本、公図を取ったりします。
ただ、売契、重説に反映させるのって土地で言うと「地番」「地目(宅地とか)」「地積(面積)と「権利関係」で所有権か?どうか?くらいで、建物は「所在(地番)」と「家屋番号」「種類(共同住宅とか)」「構造」「床面積」「建築時期」で
あとは土地建物の共通事項として「所有者」「権利部(甲区、乙区)に書かれてる内容」くらいです。
これがわかると重説の「土地」「建物」「売主の表示と占有に関する事項」くらいまでは埋めることが出来ますので基本的な部分ではありますがこれでほぼ重説のフォーマットは埋めきることが出来ちゃいます。
あと契約書ですが、
フォーマットの契約書であれば契約条項はほぼ記入済みなのでほぼイジルところはありませんが、カーカスさんは買主側なのでここはこっそりと「瑕疵担保の期限」を「2年」と書いちゃってくださいw(意外にチェックしない人が多いのでこれで通ったりしますw)
あと直すところで最後に記名押印する欄があると思いますが、そこの一つ上に契約書を何部作成して各1部を売主買主で保管とか書いてあると思います。
ここを「契約書は1部作製し、複製は売主、原本は買主が保管するものとする」と書いておくと契約書に貼る印紙代が半分になります。(売主なんざ契約書の原本なんか無くても死にはしませんw)
ついでに契約書の印紙について書く条文(19条とかあたりにある「印紙の負担区分」ってやつです)もドサクサに紛れて「印紙は売主が負担する」と書いておけばうまくいくと売り主負担に出来ちゃったりします。(契約当日まで気が付かない事が多いのでここまでやる気があればぜひお試しくださいw)
あと契約書冒頭にある「売買物件の表示」については重説と同じことを書けばいいのでここも簡単です。
それと契約に関する「各期限(手付解約の期限とか融資特約の期限など)」は買主が希望する期限をそのまま書いちゃっても構いません。(意外に一度書いてしまうとノーチェックで通ること多しですw)
ここまで出来たらあとは売契、重説の最後にある空欄(特約事項)が残るのですが、ここはウチの会社に基本フォーマット(と言っても情報商材屋がよく作るクソ長いランディングページ並みな40項目くらいのクソ長い条項集ですw)があるのでわからなければ送ります。
と言うことでこれでプロが作ったのとあまり変わらない売契重説が出来るはずなのでご参考ください。。(たぶんこの程度の仲介さんなので備考欄はそもそも空欄になってたはずですけどw)
最後になりますが、
通常買主に交付されるべき重説を買主自ら作るなんてことはあり得ない話なので、出来たあと、元付けさんにこう言ってください。
「いやー、、役所行ったけど右も左もわからずにすごい時間掛かっちゃいましたよー、、あと水道局行ったら委任状が無いとダメって追い返されちゃうし、ホント、、散々でしたよー(おかげで人間不信になりそうです)」
えぇ、、
きっと取られる仲介手数料は半分くらいになること間違いなしですw
ってか半分でも多い気がするんじゃんw