追跡調査の話。。。
退去立ち合いに行ったらゴミだらけで倒れそうになりましたw
こんにちは。
売買の仲介業務は何も問題が無ければ売っておしまいってことが多いのですが、客付け側の仲介さんは売ってからもいろいろ残務作業が残っていて簡単にはおしまいにはなりません。(
よくある話では物件の引き継ぎ業務なんかがずっと尾を引いてしまいズルズルと一年くらい残務処理が終わらずなんてことが多く、、かと言ってそこを疎かにすると「ちゃんと手数料払ったんだから責任持ってくれ」と買主に迫られるのでイヤイヤながらでもきちんと処理しないとダメなんです。
こんな感じでズルズルと引き継ぎ業務が続くと大抵の場合、「あの仲介はトロい」、「仕事が出来ない」、挙句は「騙された(コラコラw)」とクレームに発展することが多いのでとにかく売買契約ではどの仲介さんもこのよう出来る事なら厭戦ムードを醸し出すことなく決済の時にピシャッと終わらそうと考えるものです。
さて、そんな売買が無事に終わり引渡しも完了となりその後、一切クレームも無くまさに「売っておしまい状態」な物件に対して我々、、実は追跡調査なるものを密かに実施しています。
ま、追跡といってもわざわざ売った物件に足を運ぶわけでもなく、何を追跡するかと言えば、売った後の入居状況と募集賃料の変動です。。
うちの会社で売り出す物件のほとんどが「今が一番高く売れる時期だから無慈悲な高値で売りましょう」って物件なので当然ながらほぼ満室状態での売り出しになります。
また、多少空室がある物件であれば買主にわからないようにいろいろ細工して、さも部屋が埋まってる状態を演出し、「この物件は空室で苦労する事は無いんですよ」という雰囲気を醸し出して売り出しますが(ま、この方法論はいつもセミナーで喋ってる事なので端折ります)それ以前に最近は売主さんの満室スキルが高い人が多いので最近はそんな小細工しなくてもそれなりにお客が付きます。(ホント、皆様のスキルが高くて我々かなり楽させていただいておりますw)
そんな水面下での裏工作があるので見た目は満室っぽく見えるのですが、やはりオーナーチェンジした後はオーナーの手が離れるし場合によっては今まで付き合ってた管理会社やプロパン会社までも管理費とかシガラミ等で変更されることがあり、今までは普通に埋まってた物件がみるみる空室だらけになり物件自体がスラム化する、、、なんてことがよくあるんです。
特に怖いのはサンタメ契約で売った物件。。
このサンタメ物件は実の売主と実の買主が顔を合わせる機会がゼロなので新オーナーは中間業者(サンタメではここが売主になるんです)経由のマタ聞きで物件についての細かい情報を入手して買ってます。
中間業者が細かく売主からヒアリング出来てれば「あ、これ、、管理会社変えちゃうと死ぬなーw」とか考えますので昔から客付けやってた管理会社を単に「管理費5%だと収支が合わないから」とか「ウチで使ってる管理会社の方が相性がいい」なんて理由で決済当日に無理矢理切り替えるなんて暴挙に出てその後一切旧管理会社の協力を得られず空室が埋まらなくなる、、なんてことがよく起こり、広告費を引き上げて仲介さんにハッパを掛けたところで「今度のオーナーは広告費を弾んでくれる」なんて印象が先行しちゃうと、、こうなります。
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「多額の広告費を突っ込むって事はこの物件、、埋まりにくい物件なんだろーな(仲介の心の声)」
仲介さんのモチベーションを上げる目的であるこの広告費を弾むという事には異論はありませんが、他の方法でも埋まる可能性があった物件で広告費頼みの客付けしちゃうと賃貸業者ってのは埋まらない物件、、と認識することが多いので(
だからこそ決済当日の引き継ぎを通じて買う物件の細かい特性を理解する必要があるのですが最近の買主さんは買うところでひとつの区切りをつけちゃう傾向があるので(いつも言いますが不動産投資とは物件を買うのが目的じゃなくて安定的に運営することが本来の目的ですよw)気をつけていただきたいのですが、、、
話は戻って
去年、一昨年くらいにウチで売った物件のうち先日、3件ほど追跡調査を実施しました。。(売却時の守秘義務があるので詳しくは書けませんが)
1件目
埼玉某所のRC(平成築のそこそこ巨大なタイプ)
9月末現在、、ファミリー35部屋中9部屋募集中
2件目
横浜某所のRC(新耐震のワンルームタイプ)
9月末現在、、21部屋中7部屋募集中(特に1階は売却時より賃料5000円ダウンで募集中)
3件目
埼玉某所のS造レジ(新交通なんとかって駅徒歩20分なんですがどうやらオーバーローン出たそうですw)
9末現在、、、三点ユニットワンルーム24部屋中11部屋募集中
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1件目と2件目はそこそこ自己資金がある人が買って行ったそうなのでなんとかなってると思いますが、、、
問題は3件目の人、、
えぇ、、
一番手の人が団信で落ちて融資がダメになって急遽振り替えられた人だけにまさに幸運と不運は紙一重なんだと実感します。。。(
ワタクシの記憶では売った当時はこんなにダダ空きではなかったのでここ一年くらいで一気に空室になったんだと思いますが、、今になって思えばこれってやっぱりどの物件も当時のオーナーの満室スキルだけで回ってたってことなんでしょう。。(近隣にライバル物件とかが出来たのかもしれないので一概には言えませんけど)
これで買った人にもそんな満室スキルがあればなんてことない話なんですが、「なんでこの物件が満室状態でいられるのか?(特に駅から遠い物件や築古物件ほどその理由を知る必要があります)」ってとこをよく調べておかないとこんな目に遭うんじゃないかと思います。(意外にこの角度から物件見る人が少ない気がするので敢えて書いておきます)
しかしサンタメ契約で物件を買うと売主になる中間業者が管理もフィーになるって理由でコントロールしようとします。
しかも地方であればこの管理を一旦引き受けて地元業者にマージン抜いて丸投げするパターンも多いので、こと、こんな空室問題を抱えそうな物件を買う時は買った後の管理をどうするかを具体的かつ、真剣に考え抜いた上に買っていただきたいと思います。
ちなみにですが、
最初のオーナー(真の売主のこと)に物件について細かいことをいろいろ聞きたいって人は多いのですがまだ契約するか本決まりしてない状態ではあまり教えたがりません。(正直になんでもペラペラ話すと買ってくれなくなるかもしれませんからw)
とは言え、相手仲介にそれとなく聞くと彼らはそれなりに現調して調べ尽くしている関係でこっちの仲介さんの腕次第では結構聞き取れちゃうんです。
だからといってあれこれしつこく質問すると嫌がられるのでポイントを絞って質問するのが一番有効な方法でそのポイントですが直接的に「なんでこんな辺鄙なとこでも埋まるんですか?」と聞くのではなく「とても上手な運営っぷりですけど何か秘訣でもあるんですか?」と相手の努力を褒めたたえるかのように質問をぶつけると、、、あら不思議。。
こっちが聞いてもいないことまで喜んで教えてくれることが多いんです。(さらにうまくいくと売買終わった後もなんでも聞いてくださいと連絡先まで教えてくれますw)
こういう言葉の使い分け一つでも聞けそうも無い情報が聞けたりするので物件買う時は聞きたいことをうまく台本化しておくだけでなく自分がどう聞かれたら教えたくなるかってのも考えたうえで質問を作るといいと思います。
ちなみによくある質問でこんなのがあります。
↓
「ところで今回の物件の売却理由はなんですか?」
恐らくどこかの不動産投資本で指値する際の常套句かなにかで「これは必ず聞け」とか書いてあるからみんな寄ってたかって聞いてくる質問なんじゃないかと思いますが、、こんなのいくら聞いてもマトモな返事が返って来ません。(ウチだとハンを押したように「資産の入れ替えです」と答えて次に飛んでくるであろう大幅な指値を警戒しますw)
こんなのにまともな返事を期待しても無意味なのでそんな質問する時間があるなら
・普段どうやって募集掛けているんですか?(具体的な方法)
・空室から原状回復までの期間を掛けてる費用(多額に費用掛けなくてもどこまで掛ければ埋まるかがわかります)
・いつもどこまで原状回復してるのか?(意外にシンプルなリフォームで埋まることもあるんです)
・募集時にどういう人を断ってどういう人を入れてるか(誰でも構わず入れてるかわかります)?
なんて感じで自分がその物件を保有した際の実戦的な部屋の埋め方を質問した方が遥かに得です。
えぇ、、こんな質問をぶつけて妙な答えが返って来れば「ははーん、、こいつ売り出しするために無理やり部屋を埋めてるなーw」なんてことが見えてくるのでそこでもこの物件を買うか買わないかの判断が出来ちゃいますよw
と、本来であればもっと書きたいことがたくさん出て来そうですが
ワタクシ、これから野暮用で出掛けないといけないので今日はこの辺で終了です。。
皆さま、、良い週末をお過ごしください。
と言うことでまた来週なんじゃんw