住宅着工動向のお話し。。。(からの狼旅団相談室ネタw)
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こんにちは。
不動産ってその時々の国の政策で変わってしまうものなのですが、
現在は日銀の金融緩和(それも政府が主導してるんじゃないかと思いますがw)が不動産融資を大きく牽引してる関係で「こんな金利が安い時代だってのになんで不動産買わないの(バカなの?死ぬの?)」という様相。。
しかし、金利が安くなれば「じゃ、俺も買おうかな」ってやつが続出することになり、また、「こんな低金利なんですから新築建てちゃいましょう(なーに弊社では30年家賃保証があr、、(以下略))」とバンバン建ててしまうやつが続出することになります。
そうなればやがて供給過剰になるのは火を見るより明らかなのですが、それが現実的に数字となって表れ始めてます。
「平成29年1月の住宅着工動向の概要」
(国土交通省がまとめた平成29年1月の「建築着工統計調査報告」より)
[主な住宅種別の内訳]
◆持家=2万228戸(前年同月比0.2%減、12か月ぶりの減少)
大部分を占める民間金融機関などの融資による持家が、同0.2%減の1万7686戸と11か月ぶりに減少し、住宅金融支援機構や地方自治体など、公的資金による持家が同0.1%減の2542戸で4か月ぶりの減少。
◆貸家=3万1684戸(前年同月比12.0%増、15か月連続の増加)
大部分を占める民間金融機関などの融資による貸家が同16.2%増の2万9488戸と15か月連続で増加。
◆分譲住宅=2万4061戸(前年同月比27.3%増、2か月連続の増加)うちマンションは同56.2%増の1万3098戸と2か月連続の増加、一戸建住宅は同4.9%増の1万863戸と15か月連続の増加。
要するに土地持ちの持ち家の住宅建て替えが減り、賃貸住宅の新築が増え、分譲業者が仕込む分譲物件が増えてるということになるのですが、これを今の金融緩和からくる銀行の融資姿勢に当て嵌めてみるとまさにデーターが裏付ける結果通りです。
特に問題なののが貸家の着工件数。。
15か月連続で増加傾向になってるという傾向を見れば、運営能力に乏しい大家さんが持ってる物件はたとえ今が新築であっても後発の安い賃料設定の物件もろとも馬群に沈み、売るにも売れずという状況が遠い未来じゃないってことくらいわかるんじゃないかと思います。
それでも不動産屋は売って手数料稼がないといけませんから「金利が安い分利回りが低くても収支は回りますから大丈夫です」なんて目くらましして売ろうとするのですが、そんな言葉を安易に信じてしまってもケツを拭くのはお金を借りた人であることには変わりありません。
あと分譲マンションの着工件数もメチャメチャ増えてます。
これは3年後のオリンピック景気を考えて多少需要が無いエリアであっても今なら高く売れるからと仕込んでしまったのが原因の一つではないかと思います。
しかし、現在、この分譲マンションの売れ行きが急速に落ちているので(サラリーマンが買えない価格で売り出せば当然そうなりますw)在庫が捌けないデベさんあたりは今後はそこまで傷口を広げずに収束出来るかが課題になるんじゃないかと思います。
そんな時だってのに新築区分(特に投資系)を投資対象と見ちゃう人がいまだにいるってのがホント不思議なんですが、これは買うもあれですが、売る方が必死なために起きてる現象です。(ま、ここ見てる人に書いても意味ない話なのはわかってますが、、w)
そんな傾向を数字で見てるとやはり気になるのは持家の着工数減少です。
ここをちょっとだけ深読みすると
①持家系の人で建て替えしようとすると高齢なためローンが組みにくい
②だからと言って子供や孫との同居は今のライフスタイルに合わない(っつーか同居はイヤw)
なんてあたりで新たに建て直すモチベーションも上がらずに「このままなにもしないで使い倒そう」と考える人が増えてきて減少してるんじゃないかと思います。
事実ワタクシの家の周りでもそんな持家系の人がこの手の古くなった戸建て住宅を売りに出していてここ3年くらいで随分空き地化さてそれを買い取った分譲業者さんがせっせと一次取得層向けの狭小戸建てにして売りさばいてます。(これが分譲着工件数の増加の原因でもあります)
となると今から不動産投資で一儲けと考える人はこの減少傾向にある持家物件に目を向けると統計的に負けにくいってことになるのですが、スケールメリットからいくとどうしてもホームランは打てません。(戸建て投資って結構チマチマした投資になりがちなんです)
しかも中古戸建は融資が付きにくいのでフルローンで買うのは相当な苦難の道。
融資が付きにくい物件だからこそ中古戸建は安く買える(結局資金力が無い投資家さんはなかなか買えませんのでプレーヤーも少ないです)って傾向になるのですが、昨今はここを狙ってくる投資家さんも増えたので一棟物件よりはブルーオーシャンでも段々ブルーじゃなくなってきてます。
でも今から低金利の融資が付きやすいからとその低金利を打ち消しちゃうくらいの高値で売ってる物件を掴んでしまっては元も子もありません。(高買いしてもキャピタルで売り抜けられる時代もそう長くないですから)
そんな折にメール相談で来た人のお話しなんですが、
この相談者さん、、「そこそこ預貯金が貯まってきたので新築物件をやりたいけど木造とRCどっちがいいですか?」って内容でした。
予算的に1億5千万くらいの予算らしいので「もうちょっと予算額を上げてRCにしたらどうでしょう」とお答えしたのですが、持ち物件とかの資産規模を考慮するとそれ以上の冒険はしたくないってこともお返事でありました。
で、その方が現在の所有物件などの資産内容をメールで送って来てくれたのですが、、、なんでしょう、、、w
きっとご本人は「投資価値のない区分レジばっかりでお恥ずかしい」って気持ちで送ってきたんでしょうけどワタクシから見ると「なんだよ、、どれもこれもすぐに換金出来て買った値段以上の価値で保有してんじゃん」って感じでしたww(軽くジェラシー感じちゃいましたw)
実はこの方、都内やその近郊の絶妙なところに50㎡超えの中古系ファミリー区分ばっかり保有しているんです。。。
この方、ワタクシのブログを最近読み始めたってことですのでワタクシがブログやセミナーで言ってた「オオカミ式区分投資」の手法も知らないはずですからきっと本能的にこういう物件ばっかり買い漁ってたんでしょう。。(えぇ、、これだとワタクシがこの方の投資手法をパクったことになっちゃうじゃねーかよって感じですww)
なんかムカつくので(w)メールで途中から返してませんがこの方、今の借り入れよりもどう安く見積もっても預貯金以外にプラスで約4000万程度の資産増になってるので今の時点で2億や3億の融資組むのなんて楽勝でしょう。。(逆にこの価格帯であればロット的に無理が出てくる木造アパート建てちゃダメですw)
しかし、この方、、
何が凄いってこれだけの資産を持ちながら奢ることなくここ5年間ずっと貯金に精を出して数千万の預貯金を築いたそうです。(家買うのも勿体ないといまだに数万円の社員寮暮らしだそうです)
なんかもうあれです、、
今流行りの「預金残高を水増ししてまで光速投資やってる人」に爪の垢でも煎じて飲ませたいような話なんですが、激しく儲かる儲からないって面はさておき、この方の不動産投資は絶対失敗することはないんじゃないかと思います。
ただそう思うとこの方に今RCでも木造でも新築を勧めていいものか、、悩んじゃいます。
だってさっきのデーター見る限りだと今新築計画を目論んだら上手く回ってる資産も食い尽くしちゃう予感がプンプンするんです。(このデーター見れば今がバブルだって一目でわかるじゃんw)
こういう人はいつ新築やっても銀行は喜んでお金を貸してくれるはずですからやっぱり今の建築単価が下がり始めた頃に新築を始める方がいいんじゃないかと。。。(
と、オチもなく終わるんじゃんw