タワマン増税あれこれ。。。

明日のセミナーは全席2人掛けになったんですのw
こんにちは。
先日来の新聞報道などで話題になってる「タワーマンションの課税強化」の件。。
昨日も書きましたが法律というのは時の政権の都合や、国民の声などでいつでも変えられてしまうので違法ではないけどグレーなものはほとんどの場合、いつか何らかの規制を受けることが多いです。(消費税還付なんかも今はグレーの領域ですが今後は高確率でお役所がメスを入れてくることでしょう)
で、そのタワーマンションの課税強化の話ですが、ちょっとおさらいすると
①現行のタワーマンションだと2階を買おうが60階を買おうが床面積などでの単純案分なのでどのフロアーを買っても課税評価は同じ
②当然低層階より高層階のほうが売買価格は高いので評価額が同じってのは低層階の人が不利になり、高層階の人は節税効果がある。
③以前よりマンション業者や税理士さんなどから「高層階を買うと節税効果が高い」と勧められ保有している富裕層が多い
④富裕層だけが恩恵を得られるような税制だと富裕層じゃない人からの批判が増える
⑤富の再配分の原理からしても税収が増えるという側面からも高層階の課税を強化すると国民は喜び、国税も喜ぶw
⑥但し、過去に遡って全部のタワマンを課税強化したら今までに買った人が怒り出すので「2018年以降の新築物件」で「階数20階以上」に絞る(ま、ある意味選挙対策ですねw)。
ってとこでしょうか?
また今回の取り決めですが、今の政権は法律で改正するのではなく「相続税財産評価基本通達6項」を使って執行しようとしています。
このほんにゃら6項ってのは「この通達の定めによって評価することが著しく不適当と認められる財産の評価は国税庁長官の指示を受けて評価する」という「俺らがおかしいと思ったら各地の税務署に一斉に指示を飛ばして調べちゃうからな!」って話でまさに昨日から書いてるグレー部分でなかば黙認状態だったのをいきなりチェック入れてバンバン指摘しちゃうよと言い出したのと同義語です。(法律に無い部分なのでこうやって「通達」とか「指示」というやり方でいきなり変えてしまう手法、、ある意味ギャング商法と変わらない気もしますw)
ちなみに先のバブル崩壊(1990年代)も「総量規制」という当時の大蔵省の「銀行局長通達」という紙切れ一枚を金融機関に飛ばしたもんだからいきなり不動産向け融資がストップして例の「失われた20年」になりましたが、今回のタワマン課税強化で起きそうなことをワタクシの視線でちょっと考えてみます。
①2017年までに新築された物件は対象外って部分
来年の12月までに新築分譲されたタワマンはこの規制の対象外になるのでそれまでに買ってしまった人は引き続きタワマン減税の恩恵にあずかれます。
すなわち、来年いっぱいはこれを「駆け込み需要」と称して各マンデベさんが躍起になって分譲しちゃおうってことでもあります。
しかし来年12月までに竣工するタワマンとなると青田売りが原則なだけに今の時点で契約なりしてないと手に入れることは難しいのが現実。。(ウチの近所のタワマンなんて来年の秋に分譲予定ですがすでに完売マークになってます)
となるとこんな話が飛び出す以前に「こんな高値でしか買えないけど、、やっぱりタワマン欲しいからなー」と無理して買ってしまった人。。。(
恐らくですが分譲後にあちこちの買い取り業者さんから「この部屋高く買うので売ってください」とか言われるんじゃないでしょうか?ww(ちなみにワタクシであれば買った瞬間にさらに高い値段で転売しちゃいますw)
②今の中古タワマンの低層階の人の憂鬱
2018年以前に20階建て以上の部屋を買えた人はいろいろ恩恵ありそうですが、逆にそれ以前の時期に低層フロアを所有している人は結果的に課税評価額が高層階と同じ額の課税のままなので物件としても価値も低下してしまう可能性が高いです。
なにしろ今まではどのフロアーを買っても同じ課税評価額だったし、今後も評価額は変わりませんので中古タワマンの高層階と比較すると売値面でさらに低い評価になっちゃうからです。(高層階は値上がりするかも知れませんが低層階は、、以下略)
また税金負担が変わることによって今まで平等負担だった管理費や修繕負担金にも格差が生じそうなのでマンション内で管理組合の発言力も変わっちゃうんじゃないでしょうか?(なにやら高層階の住人のほうが発言力高くなりそうですw)
えぇ、、ただでさえ、タワマンの住人って口にこそ出さないものの依然として「高層階と低層階でのカースト制度」みたいなのがありますからこんな話で益々格差が広がって低層階用のエレベーターの前に立つのが段々イヤになってしまうんじゃないかと。。。(で、売りに出したら予想外に安い査定されてしまうとか。。)
以上のことを考えると今までと同じような物件価値じゃなくなるので今度はここの価格の歪みを狙っていち早く新しい手法を考えた人があらたな勝ち組になるんじゃないかと思いますが、参考までに今日の時点で考えられる価値あるタワマン物件を挙げるとすれば
①2017年までに完成した高層階(出来れるだけ上のフロア)
②定番である南東角部屋
③周辺に高層物件が建たないロケーション
あたりでしょう。。
ご存知の通り区分物件ってのは一戸あたりの土地割合が異常に低いので土地評価重視の日本の税制を考えると所有権の一戸建てを持ってるより課税評価は低いです。しかし実需の区分ってのは建物全体でみると中古の一戸建てより流動性が高くなにかあったときの換金性が一戸建ての比じゃありません。(実際に売り出して思いますが中古戸建てってホント高く売れませんよーw)
これが「タワマンが相続税対策としてうってつけな理由」でもあるんですが、今度の新制度でも一棟物件がなかなか買えない昨今の不動産投資事情においてはなんらかの新手法が登場するんじゃないかとワタクシ、、少々期待しております。。
えぇ、、そうは言っても今のワタクシじゃ転売くらいしか思いつきませんけどねwww(と、特にオチもなく終わる。。。)

いい知恵があったら教えて欲しいんじゃんw