ま、仕方ないですよね。。。
あっという間のGWだったんですのw
こんにちは。
先日は不動産投資をあまりご存知じゃない方向けに「不動産業界のカラクリ」をざっくりですが書いてみました。
誰がどのタイミング、どんな手段で売ってるのかくらいはおわかりいただけたんじゃないかと思いますが、今日はその収益物件を収支表の数字だけを信じて買ってしまった人の末路、、、なんてのを書いてみようかと思います。
言うまでもなく不動産賃貸業(だから大家業だってw)は適正な賃料で安定的に借りて貰うサービス業です。空室になればお金は入って来ませんし入退去が多いと原状回復費用もかかり経営を圧迫します。
さて、この方は旅団員でもなくおそらくこのブログも読んでないでしょうから思いっきり書いちゃいますが表面上の収支計算ではプラスだったのに数ヶ月前ですがこれ以上所有してもプラスにならないので売却したいと相談されました。
当時、まず見せていただいたのは物件概要と購入時に業者さんから貰った収支表。。
金利4.5%の23年払いで見た目の収支は一応プラスになってます。(ただ返済比率が高すぎですけどw)
物件は小ぶりながらRC造の打ちっぱなしデザイナーズレジ。。
見た目はとてもかっこいいのですがいかんせん駅から遠すぎです。
これを二重売契のオーバーローンで買ったそうですがなぜか妙な企画料名目でオーバーで融資を引いた分から数百万引かれているのはご愛嬌w(こう言うのを払ってまで不動産投資とは片腹痛いですw)
収支には出ていませんが実はこの物件、断熱が全く効いてないんです。
断熱が効いてないRC物件。。
どう言うことが起こるかと言えば激しい入退去が起こります。
そりゃそうです。
夏暑くて冬寒いってのは日本の気候だから仕方ないにしても夏はエアコンが効かないくらい暑くて冬は寝袋に包まってないと遭難しちゃうくらい寒いんだからwww。
この物件、狭いワンルームが16部屋あるんですが季節の変わり目になると5部屋くらいが一気に退去されてそこから広告費2ヶ月取られて再募集。。また5部屋くらいが一気に退去、、と繰り返されてしまいまずここで仲介さんに支払う報酬が業者さんの作った収支表と違ってます。
さらにこれだけ温度差が激しい居室だとあれが起こります。。
えぇ、、毎度お馴染みの「結露」、、です。。
シングル層の人ってファミリー層の人と比較して自主的に換気してくれる比率が低いのですがそもそも外気が入って来ると寒いは、暑いはでほんと、住めたもんじゃありません。。
当たり前のように窓の開け閉めは極力避けようとするのも本物件の収支計算表には載ってません。
結露で生じたリフォーム費用が毎回掛かるので(ゼロゼロ物件だから敷金から差し引きが出来ないのでこれはオーナー負担でやってるそうです)これだけ入退去が激しいとそれに伴い費用もバカになりません。
ついでに空いてる部屋を見て来ましたが、、
無垢の床は湿気で収縮と膨張を繰り返して湿気の多くなって来た現在は伸び切ってます。(床がデコボコしてるように見えます)また、キッチンまで無垢のフローリングなので油汚れは血が滴るようにあちこちが点々としてます。
クロスはカビだらけ、サッシもなんか掃除したくらいじゃどうにもなりません。
オーナー「これでうちの管理会社にリフォーム依頼すると60万って言われるんだよw(自虐的風)」
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毎回毎回、、30万もあれば出来そうなリフォームをこれだけボッタくられればそりゃ収支表の計算となんか合うわけありません。
不動産物件って貸室があると買う時に内見出来ないのでそのまま言うがままで買うことになるんですが仲介もこの辺をちゃんと売主にヒアリングしておけばこんなアホみたいな物件をオーバーローンなんかで買うわけないと思われです。
一言で表現するならば本物件、、
見せかけの収支表を提示して素人投資家の目を欺き売った後は知らないよって典型的事例な物件です。
しかし、駅から遠くても寒暖差が激しくても見た目だけはいい物件です。賃貸の仲介さんが決めブツとして案内しても後先考えなければ決まりそうな物件じゃないかと思うのでワタクシ、ここは一つ提案してみました。
「この物件売らずに断熱だけやり直して長期保有したらいいんじゃね?」
物件の金額的に金利4.5のところから借り換えでもやればいいことだし断熱さえちゃんとやっておけば激しすぎる入退去も落ち着くでしょう。。
そうなれば業者がくれた収支表以上のパフォーマンスで回る予感ヒシヒシですw。
さらに売り時になった際は「転売屋風お化粧直し系なんちゃってリノベ」を施しマーケットに放出すれば少なくても買った金額以上で売れるでしょう。(幸いにも昨今はそういうカモ客さんを抱えた業者さんもいますからそういう人にフルローン付けて貰って売り逃げですw)
「ってかそんなことくらい買った時の仲介さんに教えて貰えよ!」って思いますが頼って来られた以上、ワタクシがなんとかしてあげないとまたこの人、路頭に迷っちゃうかもしれません。。
しかし、この方、困ったことに断熱のリフォームをするお金が貯まってません。
しかも全室を断熱工事することになれば同時にパッと出来ずにダラダラと出費になるのでワタクシの提案に対しても消極的でした。
結局最終的にはワタクシの忠告を無視して他の業者さんに査定依頼して一番高く査定してくれた業者さんに売り出しを頼んでしまったそうです。
現状のまま売りに出せばいくら高い価格設定しても指値をされて安くなっちゃうのがオチなんですが案の定、当時の買値を下回る指値を喰らってしまい両手業者の言いなりに売買成立してしまいました。
こういうのって買う時に方針を決めておけばこうはなってなかったのですが「不動産投資は早く始めないと」という恐怖観念でもあったんでしょう。
業者が作った都合のいい収支表を鵜呑みに個人属性だけで融資を引っ張った結果、マイナススタートを余儀無くされた典型的事例なのですが、、、
この話、更に悲惨なオチが用意されていました。。。
えぇ、、両手手数料で敏速に売られてしまったということはその物件、、誰が買ったか?ってとこが問題です。
実はこの物件、しばらくしてうちに「買いませんか?」ととある業者さんが話を持ち込んで来たのでわかったのですが転売業者に買い叩かれて典型的なんちゃってリノベが施されて売値が2000万アップで舞い込んで来たんですww。(要するに再販物件に化けてしまってましたw)
その後、この人がどうなったかは知りませんが少なくとも不動産投資を始めてスタートの時点で800万はマイナスになってるはずです。
とは言え、ワタクシがこの人に言った意見は実際には試せなかったので正解だと言い切れませんが少なくても投資早々に800万マイナスにはならなかったと思います。
詳細をご本人に聞きたかったのですがおそらく「不動産投資儲からない」とか思ってこの業界にいないかもしれないし、「あの時、もっと強く言ってくれればよかったのに」とか言われるのもシャクです。
単に机上の収支だけ見ても実際とは大きく掛け離れた数値になるのが不動産だよって部分、、同じ物件はこの世に二つと無いってことがわからないといつまでも同じ間違いを犯してしまうものです。
ま、仕方ないですよね。
そういう指標が正しい指標だって有料で不動産塾やってる人が公言しちゃう世の中なんですからw。
そんな事より昨日の有名人画像流失事件が気になるんじゃんw