魔法の計算法
最近ブログよりFBの方が居心地いいんですのw
こんにちは。
昨日、一昨日のひろさん*のブログ記事。。
6/20地方物件の落とし穴
6/21なぜ地方物件は積算評価が高いのか
都心ではもはや不可能とされてるフルローン融資が地方では出るからって安易に手を出すのは・・・ってお話ですがワタクシも非常に興味深く読ませていただきました。
この話、、賛否両論じゃないかと思います。(おそらく今、遠隔物件を運用されてる方は「いや、なんかそれって違うだろ」って言うでしょうし近場のドミナントでやってる方は「そうそう、、その通りだよ」って言うんじゃないかと。。)
個人的見解ですが仲介業をやってて収益物件を購入している方を見てるとおおよそこのパターンじゃないかと思います。
①良い物件だから買うってパターン
②融資が付くから買うってパターン
現実問題、今、首都圏でそこそこ利回りが良い物件はよっぽどクズ物件でない限り高値で取引されてるし融資を引こうにもなかなかフルローンなんて出ちゃうような物件は昔ほど多くありません。
手金1億とか持ってる人ならこういう時でも問題ないでしょうが手金1000とかだと諸費用まで考えるとちょっと予算的に厳しいです。
そこで「首都圏じゃ無理だし物件価格が安い地方の物件なら・・・」と果敢にチャレンジされてんじゃないかと思います。
最近の書籍を読むと地方物件のリスクを詳細に説明してあるし先行者の大家さんもリスクについてきちんと勉強しているので失敗したって話はほとんど聞きませんし、(
地方、都心と比較してもちろん都心の方が圧倒的に賃貸需要は旺盛です。(人口分布見れば一目瞭然です)
でも都心でもエアポケットみたいに賃貸の人気が薄いところも存在しますからこの話になると地方、都心っていう括りで賃貸経営を語っちゃいけないと思います。地方だって局地的に賃貸需要が旺盛なところもたくさんあるんですからここの目利きを将来の需要の予測がきちんと出来てれば人口の減少による賃貸需要の低下にも対応できるんじゃないかと。。。(
要は賃貸に出して計算通りの賃料で貸し続けることが出来れば取りあえず賃貸経営としては合格。
修繕費用とか原状回復費用もちゃんと計算して「家賃収入1年分がこれらの費用で吹っ飛んじゃった。テヘw」なんて間抜けな話でもない限り首都圏とかを狙ってやる必要もないと思います。
これは先ほどの種別で行くと①のケースでしょう。
見た目ボロくても、なーんか賃貸需要もあまり無さそうだけど自分のスキルでなんとかなるって勝算があるってことはその人から見れば「良い物件だから買う」ってことになるからです。
しかしこれが単に②である時。。。
もちろん融資が付かなきゃ不動産投資は始まりませんから重要なファクターです。(「現金で買うからいいよ」って方は読み飛ばしてくださいw)
でもこれは非常に危険なんです。。
去年の春先、サラリーマンの味方の4.5%地銀さんが突然「木造築古アパート」への融資の蛇口をギュッと閉めましたがあの時、築古木造アパートの販売利回りが約2%程度上がりました。(11%程度だったのが買える人がいきなりいなくなって13%くらいに上がりました)
これは昨日まで3000万で流通してた11%利回りの物件が今日になっていきなり2500万の価値しかありませんよって言われることに等しいお話です。
不動産投資はインカムとキャピタルの複合収入でやってる方が多いと思いますが下手するとキャピタルだけじゃなくインカムさえも食われてしまう危険性をはらんじゃうのは圧倒的にこの②のケースです。
物件を扱う仲介の立場から言わせていただくとお客さんに出す物件で②の物件は非常に多いです。
いつも言ってることですが仲介さんは手数料収入が欲しいので良い物件を売るのではなく売れる物件を売るんです。(だからお客さんの融資属性で差別、、、いや、なんでもありません。。)
良いと言われる物件、、これはどこの仲介さんでも取り合いになりますし「そんなにいい物件なら現金で買っちゃうよ」って人に横から掻っ攫われるので物件をしっかりホールド出来る元付けとかの立場でもない限り融資が確実でかつ買える体制にいち早く着ける人に売ろうとするんです。
こうなるとその物件がいいか悪いかなんてあまり関係ありません。
そういう仲介さん、、大体、初っ端の収支計算書が4.5%の金利前提で書いてあります。(あ、別にその金利が悪いってことじゃないですよw)
スピード勝負なので地銀とか都銀なんかの稟議取ってちゃ全然間に合いません。ひどいところになると物件調査なんてろくにやらずに融資のスピード勝負で物件購入を勧めてくるところもあるらしいです。(断定的に書くといろいろあるのでここは憶測的表現を使用します)
要するに4.5%くらいの金利取ることじゃないとスピードについていけないってことなんです。
で、これで買うことになるんですが大体、このケースだと買う側も収支計算をコジツケ的に見る傾向があります。(たまにそんな収支計算書を見せてもらうことがあるんですが、、、ちょっと待て、これじゃプラスにならんでしょってのが多いです)
「いいんだよ。最悪は本業の収入で賄うからさ」
本業で1000万くらいの収入のある人じゃないとこの融資は通りませんから最悪はこれでも家族を路頭に迷わすことは無いと思いますが、これで家賃収入数千万って規模になるとフツフツと湧いてくるあの甘い言葉。。
「セミリタイヤ」
まだサラリーマンの方の不動産投資ブームが始まってそれほど時間も経ってませんから「いやー、、不動産投資で身ぐるみ剥がされたよ・・」って人はそれほど出現していないし、仮にそういう人が出現してもそれを赤裸々に語る人なんてまずいないでしょう。。
特に地方で物件を運用してるケースで家賃収入がいくら増えても実は換金性の低い物件を高利回りで運用してるってケースも多いのでたまに「自分で所有している物件が今ならいくらで売れそうなのか」っていうこともチェック入れてみてください。
たまにあるんですが売れた物件の謄本を見ると明らかに「こんな買い方はねーだろw」って人がいます。
融資もちゃんと一般的な評価に見合った物件なりの融資ならいざって時の換金性も高いですが銀行によっては魔法の計算法で「どう見てもこの評価高過ぎるんじゃんw」って無茶な融資を引っ張ってる場合、処分しようにも処分出来ないとか、いつまで経っても元本が減らないってことがあります。(フルローン推奨系の書籍でも書かれているので今更感もありますけどね)
融資を上手に受けるテクニックって話の方がこういうネガティブ系の話よりもてはやされる傾向があるこの不動産ブログ業界。。(まあ、当たり前と言えば当たり前ですけどw)
10年後、ワタクシにどれだけ回らないお寿司を奢ってくれる人がいるのかって心配もあるのでこの話は定期的に書いていきたいと思います。。。
すみません。今日もだらだらと長くなってしまいました。。
では皆さん今週もよい週末を。。。
こんなネガティブな話されてよい週末もへったくれもないんじゃんw