日影きせい。。。
こんばんは。
本日は例の借地の売主さんの自宅を強襲する日。。
昨日までのお祭りモードから一転、仕事モードのオオカミはピリリと辛いですw。
クルマで揺られること約1時間。。本日の戦場は千葉県某所です。
今回の売主さん。。数年前にも一度売却の話があったので2回目の訪問です。
自宅に到着すると奥様がお出迎え。ご主人とお母さん(推定90歳。。。)とも一緒に話した方がいいということで皆さんご同席です。
先日の物件調査である程度物件価格は査定したのですがいきなり金額を話してしまうと「他の不動産屋の価格も聞きたい」なんてことになりかねません。。ここは確実に仲介をお任せさせて頂くべくエラく慎重なワタクシデス。。
だいたいこういう売主さんの関係者が多いというケース。
一人でも不審に思われてはダメなんです。確実に全員一致で納得して貰います。
どうやるかというと3人全員と同時に話をします。
「ん?なにわけのわからないこと言ってんの?」と言われそうですがまぁ聞いてください。
今回はお年寄りと身内の子供、お嫁さんという関係ですが話を理解するスピードも違えば聞きたいことも違います。それぞれが独自の価値観を持っているので決定権者にだけ話をぶつけると意外にイレギュラーバウンドしてそれぞれが違う解釈されてしまうんです。
特に今回のようにお子さんも年齢が高いので同じ日本語でもそれぞれに合った日本語で話さないと理解して貰えません。(ちょっと言い回しが難解かと思いますが、、)一方的に不動産屋の論理でバーっと話すと消化不良を起こしてしまいます。
皆さんがこちらの目を見てどのくらい理解しているか確認しながら話が一方通行にならないように相手が少しでも「ん?」って素振りを見せたら言い回しを変えてよりわかりやすく説明します。
3人同時というのは皆さんがそれぞれ微妙に異なった意見を同時にぶつけてくるのでいっぺんに全部理解していちばん理解していない人にわかるように説明するってことです。それをやるとワタクシ経験ではまとまらない話でもうまくまとまることが多いです。(この手法は新橋ブローカー軍団と対峙する時に学びましたw)
実は先日のようなセミナーで話す時もワタクシ、かなり聞いている人の顔を見てます。かと言っても全員のことをいっぺんに見ることは不可能です。じゃあ誰を見ているかというと・・・
ワタクシの話を一番ツマンなそうに聞いている人ですww。(「そういやこちらばかりチラチラ見てたな」なんて覚えのある人いませんか?w)
あとは昨日も言いましたがウンウンと頷いている人。。(毎回助かりますw)
この両方を確認しながら恐る恐る話をしていますw。
今回の強敵は推定90歳のお母さん。。
恐らく決定権は持っていないと思いますがワタクシのマシンガントークで「不動産はこういうものです」なんて説明したって年齢的にどこまで理解してくれるかわかったものではありません。ましてや「路線価からこんな金額を導き出してます」なんて言ったらどんなリアクションになることか。。。
いろいろな例え話を繰り出して相手の顔色を見て面白しく聞いてもらえるよう工夫します。
話しているうちに段々クラッチがあってくるので話が噛み合ったら一気に価格査定の話を切り出します。前置きばかり長いと相手も気がそれて余計な話の方向へ向いてしまいます。そうなるとワタクシも経験上、媒介は取れません。。。
結局、売主さんが知りたいのは「いくらで売れるか?」です。
どこのタイミングで切り出すかというところは毎回そうですがある意味神経戦です。
単なる所有権ならそこまで気を遣う必要はないのですが今回は借地権。
今回の売主さん以外にもまだ当事者が登場します。こんなところで躓いてしまってはいけません。出来ればこれから対峙するであろう「底地の地権者」の情報も的確に聞き取りしておきたいところです。
この底地権者の情報を一番知っているのはおそらくこの推定年齢90歳(あーしつこいw)のお母さん。大正生まれとか言ってましたから下手したら底地権者より年上かもしれません。借地権の譲渡承諾料の金額を交渉する際の切り札的存在ですからいまのうちにきっちり味方に付けて今後の段取りを理解してもらう必要があります。
まぁ、承諾料が安ければ売主さんの実入りが増えるわけですからもちろん協力はしてくれると思いますが「前の5坪を使うと容積が増えると不動産屋が言っていた」なんて余計な事を言われないようにする必要もありますw。
かと言ってこんな大事な話を隠して進めると思わぬドンデン返しをくらうやもしれません。ここは正直なオオカミ。。隠し事なしで説明します。
するとこのお母さん。。。
「ここって商業地域だし防火地域だからもう木造の建物は建てられないのよねぇ、、、でも日影きせいも厳しいんでしょ?」とか言い出しましたww。
驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚!!!!!!
おばあちゃん。。。なぜそんな事を知っているんですか?!(もしかして前職は設計事務所ですか?)
ワタクシ口から心臓が飛び出しましたよ。。。
数年前会ったときからかなり進化してますwwwww。
「日影規制」のあたりの言い方が「日影きせい」っぽく聞こえたので聞きかじりかとは思いますが一瞬、今年の秋に宅建の試験でも受ける気なんじゃないかと勘違いしてしまいました。
と思ったら勉強して覚えたわけじゃないそうです。(あーびっくりしたw)
もう廃屋になってる物件ですからこの近所をしらみ潰しにブツ上げしてる業者がいても不思議じゃありません。
聞けばすでに様々な不動産屋が謄本を上げて飛び込んで来ているそうです。
そんな業者がこの土地の優位性をすでに語って媒介を取りに動いているとのこと。。。。まったく油断も隙もあったもんじゃありません。。。
ワタクシが正直にこのくだりを話さなかったら「ウソつき業者」ということで媒介を出さないつもりでいたそうです。(汗)
やっぱり正直者はトクをします。。(ワタクシを正直者に育ててくれた親に感謝ですw)
ワタクシが話すまでもなくすでにどのくらいで売れるかも理解しているそうでこちらから査定価格を出さなくても売れる価格で売れればそれでいいそうです。
そうと決まればあとは周辺環境のヒアリングです。
廃道まで視野に入れておおぴっらに検討OKですから過去の道が狭い頃の地権者情報や近隣の世帯の情報(廃道承諾の際の必須事項です)などを聞き取り作業終了。。
しかし最後にクギを刺されました。
「別にお金に困っている訳じゃないから気長に売って頂戴」。。と。
この最後の言葉。。どのように理解していいのか。。

そりゃ高く売れって言ってるに決まってるじゃんw
久しぶりにお達者倶楽部な敵もサルものでした。。。
本日は例の借地の売主さんの自宅を強襲する日。。
昨日までのお祭りモードから一転、仕事モードのオオカミはピリリと辛いですw。
クルマで揺られること約1時間。。本日の戦場は千葉県某所です。
今回の売主さん。。数年前にも一度売却の話があったので2回目の訪問です。
自宅に到着すると奥様がお出迎え。ご主人とお母さん(推定90歳。。。)とも一緒に話した方がいいということで皆さんご同席です。
先日の物件調査である程度物件価格は査定したのですがいきなり金額を話してしまうと「他の不動産屋の価格も聞きたい」なんてことになりかねません。。ここは確実に仲介をお任せさせて頂くべくエラく慎重なワタクシデス。。
だいたいこういう売主さんの関係者が多いというケース。
一人でも不審に思われてはダメなんです。確実に全員一致で納得して貰います。
どうやるかというと3人全員と同時に話をします。
「ん?なにわけのわからないこと言ってんの?」と言われそうですがまぁ聞いてください。
今回はお年寄りと身内の子供、お嫁さんという関係ですが話を理解するスピードも違えば聞きたいことも違います。それぞれが独自の価値観を持っているので決定権者にだけ話をぶつけると意外にイレギュラーバウンドしてそれぞれが違う解釈されてしまうんです。
特に今回のようにお子さんも年齢が高いので同じ日本語でもそれぞれに合った日本語で話さないと理解して貰えません。(ちょっと言い回しが難解かと思いますが、、)一方的に不動産屋の論理でバーっと話すと消化不良を起こしてしまいます。
皆さんがこちらの目を見てどのくらい理解しているか確認しながら話が一方通行にならないように相手が少しでも「ん?」って素振りを見せたら言い回しを変えてよりわかりやすく説明します。
3人同時というのは皆さんがそれぞれ微妙に異なった意見を同時にぶつけてくるのでいっぺんに全部理解していちばん理解していない人にわかるように説明するってことです。それをやるとワタクシ経験ではまとまらない話でもうまくまとまることが多いです。(この手法は新橋ブローカー軍団と対峙する時に学びましたw)
実は先日のようなセミナーで話す時もワタクシ、かなり聞いている人の顔を見てます。かと言っても全員のことをいっぺんに見ることは不可能です。じゃあ誰を見ているかというと・・・
ワタクシの話を一番ツマンなそうに聞いている人ですww。(「そういやこちらばかりチラチラ見てたな」なんて覚えのある人いませんか?w)
あとは昨日も言いましたがウンウンと頷いている人。。(毎回助かりますw)
この両方を確認しながら恐る恐る話をしていますw。
今回の強敵は推定90歳のお母さん。。
恐らく決定権は持っていないと思いますがワタクシのマシンガントークで「不動産はこういうものです」なんて説明したって年齢的にどこまで理解してくれるかわかったものではありません。ましてや「路線価からこんな金額を導き出してます」なんて言ったらどんなリアクションになることか。。。
いろいろな例え話を繰り出して相手の顔色を見て面白しく聞いてもらえるよう工夫します。
話しているうちに段々クラッチがあってくるので話が噛み合ったら一気に価格査定の話を切り出します。前置きばかり長いと相手も気がそれて余計な話の方向へ向いてしまいます。そうなるとワタクシも経験上、媒介は取れません。。。
結局、売主さんが知りたいのは「いくらで売れるか?」です。
どこのタイミングで切り出すかというところは毎回そうですがある意味神経戦です。
単なる所有権ならそこまで気を遣う必要はないのですが今回は借地権。
今回の売主さん以外にもまだ当事者が登場します。こんなところで躓いてしまってはいけません。出来ればこれから対峙するであろう「底地の地権者」の情報も的確に聞き取りしておきたいところです。
この底地権者の情報を一番知っているのはおそらくこの推定年齢90歳(あーしつこいw)のお母さん。大正生まれとか言ってましたから下手したら底地権者より年上かもしれません。借地権の譲渡承諾料の金額を交渉する際の切り札的存在ですからいまのうちにきっちり味方に付けて今後の段取りを理解してもらう必要があります。
まぁ、承諾料が安ければ売主さんの実入りが増えるわけですからもちろん協力はしてくれると思いますが「前の5坪を使うと容積が増えると不動産屋が言っていた」なんて余計な事を言われないようにする必要もありますw。
かと言ってこんな大事な話を隠して進めると思わぬドンデン返しをくらうやもしれません。ここは正直なオオカミ。。隠し事なしで説明します。
するとこのお母さん。。。
「ここって商業地域だし防火地域だからもう木造の建物は建てられないのよねぇ、、、でも日影きせいも厳しいんでしょ?」とか言い出しましたww。
驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚驚!!!!!!
おばあちゃん。。。なぜそんな事を知っているんですか?!(もしかして前職は設計事務所ですか?)
ワタクシ口から心臓が飛び出しましたよ。。。
数年前会ったときからかなり進化してますwwwww。
「日影規制」のあたりの言い方が「日影きせい」っぽく聞こえたので聞きかじりかとは思いますが一瞬、今年の秋に宅建の試験でも受ける気なんじゃないかと勘違いしてしまいました。
と思ったら勉強して覚えたわけじゃないそうです。(あーびっくりしたw)
もう廃屋になってる物件ですからこの近所をしらみ潰しにブツ上げしてる業者がいても不思議じゃありません。
聞けばすでに様々な不動産屋が謄本を上げて飛び込んで来ているそうです。
そんな業者がこの土地の優位性をすでに語って媒介を取りに動いているとのこと。。。。まったく油断も隙もあったもんじゃありません。。。
ワタクシが正直にこのくだりを話さなかったら「ウソつき業者」ということで媒介を出さないつもりでいたそうです。(汗)
やっぱり正直者はトクをします。。(ワタクシを正直者に育ててくれた親に感謝ですw)
ワタクシが話すまでもなくすでにどのくらいで売れるかも理解しているそうでこちらから査定価格を出さなくても売れる価格で売れればそれでいいそうです。
そうと決まればあとは周辺環境のヒアリングです。
廃道まで視野に入れておおぴっらに検討OKですから過去の道が狭い頃の地権者情報や近隣の世帯の情報(廃道承諾の際の必須事項です)などを聞き取り作業終了。。
しかし最後にクギを刺されました。
「別にお金に困っている訳じゃないから気長に売って頂戴」。。と。
この最後の言葉。。どのように理解していいのか。。

そりゃ高く売れって言ってるに決まってるじゃんw
久しぶりにお達者倶楽部な敵もサルものでした。。。