任売の話から多少毒吐いてみますw
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こんにちは。
最近、めっきり耳にしなくなった言葉で「任意売却」ってのがあります。
通称:任売っていうのですが、
リーマンショック前後からその数年後くらいまでこの任売物件ってのは結構多くて持ち主側の「銀行をちょろまかして手元に現金残したい」とか「競売になって売買のコントロールを債権者である金融機関に握られたくない」って人がいろんな業者を通じて水面下で物件売買を持ちかけてきて全盛期の頃のワタクシ、レインズなんてまったく見ることなく少々怪しい情報と認識しつつ商談に明け暮れる日々でした。
ちなみにワタクシが当時得意としてたのはノンバンク系でお金を借りて返せなくなりノンバンクから半強制的に競売申し立てをされて持ち主が抵抗して任売扱いで流通してた物件。。
ノンバンクって最終的に損金かなにかで借金を消しちゃうんじゃないかと思うのですが、例えば借金3億で物件の価値が3億行かない物件とかだと2億とかで売却に応じる人がいると物件を2億で売却し、残りの借金1億を物件の持ち主に残し長期返済(と言っても全額返せとは言わないである程度の年数返済していくと免除になってた模様です)させてとにかく貸付残高を減らしたい一心なのか当時はこんな手法でバンバン売買を成立させてそこそこ儲けることが出来ました。
その後、そんな面倒なことしないでさっさと競売に流されるようになってしまい(そんな金融機関の人、「任売なんて面倒だからちゃっちゃと競売っすよ、、ははは」とか言ってましたw)任売で物件が出回る機会が減って廃れていったんじゃないかとも思うのですが、それよりなにより今の物件高騰期が影響して借金の額より高く売れてしまうからこそわざわざ任売なんかにする必要もなくなって任売が廃れていったんじゃないかとも思います。(なんて偉そうに書いちゃいましたが、ワタクシ、最近任売業務から程遠いとこにいるので昨今の任売スキームがよくわかってませんw)
ただ実需系の任売物件ってのは案外まだあるようで、先日もワタクシのところにとある売り物件の情報が届きました。
と言っても当時のように借り入れより安く売って残債の差額を債務者にそのまま負わせるという図式ではなく任売の分際でレインズに載ってる相場よりも高い金額で買ってくれと言わんばかりの売買希望価格。。(平たく言うと誰がどう見ても3000万くらいが相場なのに「残債が8000なので最低でも7800で買う人いませんか?」だってww)
不動産屋が値付けする時って多少なりとも近隣相場と比較して値付けしているので「借金の残債がこれだから」とその金額以上の値付けをしてしまうと「そんな値段で誰が買うんだよwww」と貰った資料もゴミ箱行きになります。
しかしそんな物件でも業者間を漂流しているうちに金融機関も「あ、この売値ってバカ高いんだな」と認識してるようで業者間を何周かしてるうちに表向きの売値は変わりませんが「ここだけの話、、月内に4800用意出来る客がいれば俺様のチカラでこの価格抵当抹消出来る」なんて話になってまた戻って来ます。(任売全盛期に聞いたこの「オレ様のチカラ」って話、、実際は最初からそんなチカラが無くても下がってたんですけどw)
先ほども言いましたが誰がどう見ても3000万が相場の物件で4800万と言われても当然誰も食指は動きません。。(少なくとも我々業者から見たら4800万でも資料はゴミ箱行きですw)
しかし、また周回数を重ねると段々3000万へと近づいてきます。
となるとどこまで下がったところで手を出すかって話になってくるのですが、大抵の場合、ウチが買おうと狙ってた金額になる前にどこかの業者が現金でサクッとさらって行き、しばらくすると多少乗っけた金額で再販、、、となります。
そんな話を聞くたびに「なんだよー、、ならウチでもうちょっと高い金額でも買っておけば良かったじゃん」って思うのですが、巷の噂通り昨今は融資の締め付けがキツく、再販狙いで仕入れた物件がシコってる業者さんが増えているようです。(融資が出なくなれば買える人が減るんですから当然です)
実はウチの家の近所でもそういうシコッた売地がいくつかあって、最初は7980万なんて超強気な売値設定だったのは100万単位で値下がりし、今朝現地にあった捨て看見たらとうとう7000万の大台を切って6980万になってました。(それでも高いっつーのww)
6980万の更地だと建物を建てると今なると経費コミコミの完成価格は約1億(税込み)。。
今の金融機関の融資姿勢じゃ1億貸して貰えそうなお客を探すのも大変だし、1億の家で20坪の狭小3階建てで車庫に軽自動車しか入らない戸建てじゃミスマッチもいいとこです。(ってかセットバックしても反対側の家がセットバックしない限り幅員3.4mじゃ3ナンバーの車がそもそも車庫入れ出来ないので軽自動車サイズになってます)
「融資がジャンジャン出るから仕入れた、、」
きっとこの物件をシコらせてる業者さん、、今頃でもそう思ってるんじゃないかと思うのですが、出口の価格を見誤って仕込んだ物件はプロでさえ損切りで売る羽目になります。(
今後、こんな昨今の融資姿勢の変化についていけなかった業者さんが仕込んだ物件を損切り覚悟で売り始めることになるんですが、こういう時は損切りし始めた時を狙うのではなく仕込んだ会社がデフォルトしそうになって金融機関が回収を始めた頃を狙って動き始めるのが一番いいんじゃないかと思います。
恐らくですがプロの転売業者でも損切りしようにも相場が更に低下して買える層が消えてしまえば償還期間1年なんて短期借入でやってることが多い再販系業者さんの中でも耐えきれなくなって倒産しちゃう会社も出てくるでしょう。
そんな頃になるともう買い取り自体にビビッて買うにしても在庫リスクを減らすべく買い取り金額を下げた提示になる可能性が高く、その頃になれば一般の投資家さんの方がちょっと高く買いに行っても今より安く買えるはずです。
ハイエナみたいな話ですが、ちょっと相場が下がって安くなったなーと思うもっと下に「パニック価格」ってのがあって一旦不動産マーケットが荒れるとどこそこの会社も一斉に逃げようと考えます。
そんなパニックになったとき一番強いのが現金客。。
えぇ、、
現金で明日買うからもっと安くしろって言って金融機関が売却に応じてくれれば以前のように3億の物件が2億で買えちゃったりするし、戸建て用地崩れみたいな土地(道路幅員が狭ければ狭いほどチャンスありw)であれば市価の半値(もはやこういう時期は路線価がどうのなんて話になりませんww)くらいで買えちゃったりします。
まだ先行き見えない不動産投資業界ではありますが、「おや、、なんか相場が下がって来たんじゃね?」と思う先にもう一段階ドカンと下がるゾーンってのもあるのでチキンレースじゃないですけどどこまで買わずに我慢できるかってのが今後の不動産投資ではとても重要なファクターなんじゃないかと思います。。。。(そのゾーンで物件が買えちゃえば年齢的に早く融資組まないとダメだって人でも充分追い付けます)
なのに、、、
昨今の投資コンサルはどいつもこいつも「金持ち父さんの本でも読んで投資とは何か勉強しなさい」とおっしゃいます。。
当然と言っちゃ当然ですが彼らはどんな時期でも不動産を買って貰わなければ仲介業者からのキックバックが入りません。(またコンサル料取ってんのに「今は買わずに様子見です(ドヤ」なんて言ったら買いたい一心の相談者にぶん殴られちゃいますからw)
なので小理屈つけては「とにかくたくさん物件を見てたくさん買付け入れてたくさん融資打診をして」と行動することがどれだけ素晴らしいかを説いてます。。
そんな中でも時々は買っても大丈夫な物件が流れて来るとは思いますがそれはおそらく不動産投資上級者が買えば何とかなる程度の物件なはずなので(だって我々業者が買い取らずに仲介に出してる時点でそういう物件ですもんw)下手な行動力(
「なんてオオカミは言うけど、、これでまた物件が値上がりしちゃったらもっと買えなくなっちゃうじゃん」
と思う人も多いかと思いますが、大丈夫です。
これ以上値上がりしたら再販狙いの利ザヤ稼ぎ狙ってもそんな利益が出るほど儲けるのは今以上にリスキーな話だし、それよりなにより、今の不動産投資の一番肝心な収入源である家賃は建物が古くなればなるほど下がるし、そこから間違っても賃料が値上がりする可能性はほとんどありませんからw(要するに物件価格にも天井ってのがあるので利回り期待の今の不動産投資手法での利回りを考えると必ずどこかで上げ止まるはず、、、ってことなんですが、、w)
亀戸で利回り5%の一棟マンションがドヤ顔で売りに出てる時点で天井がどこかくらいわかるはずなんじゃんw